閑話休題~酒好きな妖怪の話~
こんにちは、千尋です。前々回、前回のブログではビールのお話を書いてきました。気付いたら「妖怪」の話が出来ていないという由々しき事態に・・・ですので、一回妖怪、それも酒好きな妖怪の話をはさみたいと思います。ちなみに、もう一つあまり触れられていない「ワールド」部分ですが、これについても次回のブログで触れます。なにせ、僕はイギリスに住んでいた頃様々なビール、ウイスキーを飲んできてますのでそれについて説明しない道理はないですからね(笑)
さて、酒好きな妖怪というのは結構多いものです。以前説明した「酒呑童子」「茨木童子」といった鬼コンビ、それに絡んでまだ説明していない「源頼光と四天王」も妖怪ではありませんが「神便鬼毒酒」という酒を酒呑童子一味に飲ませて弱体化させてたりもします。おそらく、酒や博打といった世間的にマイナスのイメージを持たれがちなものと妖怪がセットにされて創作された、あるいは実際に酒癖の悪い悪党を妖怪に例えた、ということなのでしょう。
しかし、ここで僕が主張したいのは必ずしも「妖怪=悪」ではない、ということです。妖怪とは「もののけ」であり、人々の畏怖を集めてきた存在です。当時では科学的に説明がつかなかった現象、死後の世界、祈り・・・様々な要素が生み出したものです。当然、そこには人々の全ての感情が込められているはずです。ですので、一概に「妖怪=悪」とはいえない、と僕は主張します。ですので今回は「酒好き」かつ「おめでたい存在」の妖怪を紹介します。今回選ばれたのは・・・

猩々さんです!!オメデトウ(^▽^)ゴザイマース・・・え、酒飲まないのかって?あ、いや、まだ昼間なので大丈夫です・・・って猩々さん、無理やり飲ませないで!!
はい、くだらないコントはやめにします(笑)猩々とは古代の書物に記された架空の動物であり、中国の明時代の書物「本草綱木」によると「交趾(現在のベトナム付近)の熱国に住み、毛色は黄色で声は子供のようだが、時に犬が吼えるように振る舞い、人の言葉を理解し、人の顔や足を持ち、酒を好む動物」」となっています。日本では上の画像のように赤色のイメージが強いようです。ただ、共通して言えることは「酒好き」ということで、これにちなんだ「猩々」という日本の能があります。そのストーリーは以下の通りです。
昔、揚子江の傍らにある金山に、親孝行者の高風という男が住んでいた。高風は市場で酒を売れば多くの富を得るだろうという、神妙な夢を見てお告げに従い市場で酒を売り始める。
酒売りは順調に進んだが、毎日高風の店に買いに来る客の中に、いくら飲んでも顔色が変わらず、酒に酔う様子がない者がいた。不思議に思った高風が名前を尋ねると、自分は猩々と言う海中に住む者だと答えて立ち去る。
そこで高風は美しい月夜の晩、川辺で酒を用意し猩々を待っていると、水中の波間より猩々が現れる。共に酒を酌み交わし、舞を舞い踊り、やがて猩々は高風の徳を褒め、泉のように尽きる事のない酒壷を与えて帰ってゆくのであった。
このようなストーリーであり、かなりおめでたい話になっています。この能では猩々は「神」「富を与える存在」であり、少なくとも「悪」ではありません。とはいえ、地方によって猩々の伝説は様々であり、中には祟りをもたらすという伝承もあります。一例を挙げると、富山県の氷見市や新湊市の海に現れるという猩々は、身長1メートルほどで、船に上がってきて舳先に腰をかけるといい、6、7匹も乗り込んでくるが、船乗りが驚いて騒いだりすると猩々は船をひっくり返してしまうため、船乗りは黙って船底に打ち伏したというそうです。もっと怖いのが山口県周防大島での猩々は、船に対して海底から「樽をくれ」と声をかけ、樽を投げ込まないと祟りがあるが、樽を投げ入れると船に水を入れられて沈められてしまうため、樽の底を抜いて投げ込んでやるのだとか。
この話でわかるのが、日本では幾つかの妖怪が同一視されてる場合があるということです。周防大島でいう猩々は「船幽霊」の話と酷似しています。こういった例は結構多く見られるので、その都度紹介していくことになるでしょう。
ただ、全体的には猩々はおめでたいイメージが強いようです。愛知県の名古屋市緑区を中心とする地域の祭で「猩々祭り」というのがあるそうです。Wikipediaによると内容は、
猩々人形が子供達を追いかけ、大きな赤い手でお尻を叩こうとする。叩かれた子は夏病にかからないという。最近はお尻を叩かず、頭を撫でる。猩々人形は赤い顔の面と上半身分の竹枠組みで出来ておりその上から衣装で覆う。大人がこれをかぶると身長2メートル以上の巨人となる。
とのことだそうです。ちなみに祭りの写真がこちら。

怖い(笑)なんかなまはげを彷彿とさせますね。そして「へえ!!」と思ったのが、同じくWikipediaに書いてあった説明です。
オランウータンの漢名としても使われたのに合わせてチンパンジーの和名は黒猩猩(くろしょうじょう)、ゴリラの和名は大猩猩(おおしょうじょう)とされた。これらは日本でも使われることがあった。
また、ショウジョウバエは、酒に誘引される性質から猩猩になぞらえて名づけられた。他にも赤みの強い色彩を持つ生物には、しばしばショウジョウ……の名が付されることがある。
架空の生物の名前が学名になるのだから面白いですよね!!
ちなみに、おなじみ「妖怪百姫たん」にも猩々は登場します。

その設定は「基本いつも酒のことしか考えていない飲んだくれ妖怪」ということで、ある意味忠実な設定です(笑)そのうち肝臓を壊すのではないだろうか・・・いや、妖怪だから平気なのか?
あ、今回は猩々が好きそうな日本酒が買えるサイト貼っておきますね。以前にも何回か紹介してますがオススメですよ!!






それではここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました!!
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しかし、ここで僕が主張したいのは必ずしも「妖怪=悪」ではない、ということです。妖怪とは「もののけ」であり、人々の畏怖を集めてきた存在です。当時では科学的に説明がつかなかった現象、死後の世界、祈り・・・様々な要素が生み出したものです。当然、そこには人々の全ての感情が込められているはずです。ですので、一概に「妖怪=悪」とはいえない、と僕は主張します。ですので今回は「酒好き」かつ「おめでたい存在」の妖怪を紹介します。今回選ばれたのは・・・

猩々さんです!!オメデトウ(^▽^)ゴザイマース・・・え、酒飲まないのかって?あ、いや、まだ昼間なので大丈夫です・・・って猩々さん、無理やり飲ませないで!!
はい、くだらないコントはやめにします(笑)猩々とは古代の書物に記された架空の動物であり、中国の明時代の書物「本草綱木」によると「交趾(現在のベトナム付近)の熱国に住み、毛色は黄色で声は子供のようだが、時に犬が吼えるように振る舞い、人の言葉を理解し、人の顔や足を持ち、酒を好む動物」」となっています。日本では上の画像のように赤色のイメージが強いようです。ただ、共通して言えることは「酒好き」ということで、これにちなんだ「猩々」という日本の能があります。そのストーリーは以下の通りです。
昔、揚子江の傍らにある金山に、親孝行者の高風という男が住んでいた。高風は市場で酒を売れば多くの富を得るだろうという、神妙な夢を見てお告げに従い市場で酒を売り始める。
酒売りは順調に進んだが、毎日高風の店に買いに来る客の中に、いくら飲んでも顔色が変わらず、酒に酔う様子がない者がいた。不思議に思った高風が名前を尋ねると、自分は猩々と言う海中に住む者だと答えて立ち去る。
そこで高風は美しい月夜の晩、川辺で酒を用意し猩々を待っていると、水中の波間より猩々が現れる。共に酒を酌み交わし、舞を舞い踊り、やがて猩々は高風の徳を褒め、泉のように尽きる事のない酒壷を与えて帰ってゆくのであった。
このようなストーリーであり、かなりおめでたい話になっています。この能では猩々は「神」「富を与える存在」であり、少なくとも「悪」ではありません。とはいえ、地方によって猩々の伝説は様々であり、中には祟りをもたらすという伝承もあります。一例を挙げると、富山県の氷見市や新湊市の海に現れるという猩々は、身長1メートルほどで、船に上がってきて舳先に腰をかけるといい、6、7匹も乗り込んでくるが、船乗りが驚いて騒いだりすると猩々は船をひっくり返してしまうため、船乗りは黙って船底に打ち伏したというそうです。もっと怖いのが山口県周防大島での猩々は、船に対して海底から「樽をくれ」と声をかけ、樽を投げ込まないと祟りがあるが、樽を投げ入れると船に水を入れられて沈められてしまうため、樽の底を抜いて投げ込んでやるのだとか。
この話でわかるのが、日本では幾つかの妖怪が同一視されてる場合があるということです。周防大島でいう猩々は「船幽霊」の話と酷似しています。こういった例は結構多く見られるので、その都度紹介していくことになるでしょう。
ただ、全体的には猩々はおめでたいイメージが強いようです。愛知県の名古屋市緑区を中心とする地域の祭で「猩々祭り」というのがあるそうです。Wikipediaによると内容は、
猩々人形が子供達を追いかけ、大きな赤い手でお尻を叩こうとする。叩かれた子は夏病にかからないという。最近はお尻を叩かず、頭を撫でる。猩々人形は赤い顔の面と上半身分の竹枠組みで出来ておりその上から衣装で覆う。大人がこれをかぶると身長2メートル以上の巨人となる。
とのことだそうです。ちなみに祭りの写真がこちら。

怖い(笑)なんかなまはげを彷彿とさせますね。そして「へえ!!」と思ったのが、同じくWikipediaに書いてあった説明です。
オランウータンの漢名としても使われたのに合わせてチンパンジーの和名は黒猩猩(くろしょうじょう)、ゴリラの和名は大猩猩(おおしょうじょう)とされた。これらは日本でも使われることがあった。
また、ショウジョウバエは、酒に誘引される性質から猩猩になぞらえて名づけられた。他にも赤みの強い色彩を持つ生物には、しばしばショウジョウ……の名が付されることがある。
架空の生物の名前が学名になるのだから面白いですよね!!
ちなみに、おなじみ「妖怪百姫たん」にも猩々は登場します。

その設定は「基本いつも酒のことしか考えていない飲んだくれ妖怪」ということで、ある意味忠実な設定です(笑)そのうち肝臓を壊すのではないだろうか・・・いや、妖怪だから平気なのか?
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